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労働紛争解決支援センター

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Q.解雇予告手当とは何ですか?また、どのタイミングで支給すればよいですか?
事情があり、従業員を解雇する必要があります。解雇するためには予告手当の支払いが必要だと聞きましたが、それは何でしょうか?また、幾らをいつ支払えばよいでしょうか。

A.30日分の平均賃金の支払いが必要です。
解雇の手続きに関する規定として、①30日以上前に解雇予告をするか、②30日分以上の平均賃金を支払う、もしくは①と②の折衷で、解雇予告日から解雇日までの日数を30日から引いた日数分の平均賃金を支払わなければならない
(例:解雇予告日が2/1、解雇日が2/10の場合:30日-9日=21日分)と労働基準法第20条で定められています。(※労働基準監督署長に解雇予告除外の認定を受けた場合は除く)この、②もしくは①と②の折衷で支払われる平均賃金を解雇予告手当と言います。
即日解雇であれば、解雇を通告する時に30日分の平均賃金を支払わなければ有効となりません。解雇予告手当を支払いたくないのであれば、30日以上前に解雇予告をする必要がありますが、結局は、その間の賃金が発生することになります。尚、解雇予告手当は原則では解雇の申し渡しと同時に支払わなくてはならないとされています。



Q.制服に着替える時間は労働時間になりますか?
労働時間についてインターネット等を検索すると、「業務に付随する時間も労働時間である」と書いてあります。私の会社は、デスクワークの一般事務でも仕事の際には制服の着用が義務付けられています。いつも、会社のロッカー室で着替えていますが、ひょっとして、この着替えの時間も業務に付随する時間という事で、労働時間といえるのではないしょうか?会社の上司は働く時間のみで着替えの時間は労働時間ではないと言っておりましたが、本当なのでしょうか?
私の会社は、朝8時30分に始業しますが、始業時間後に着替えを行っても問題ないでしょうか?教えてください。

A.業務内容などによりケース・バイ・ケースなのが実情です。
労働時間の定義は実をいうと、法律の条文等では定まっておりません。しかし、一般的には、「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、それに該当するか否かは客観的に決まるものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めいかんにより決定される」ものではありません。(三菱重工業長崎造船所事件等)
よって、ご質問の着替えの時間について客観的に見たとき労働時間と言えるかを考える必要があります。つまり、言い換えれば、この労働者の制服に着替えるという行為が、使用者から義務付けられ、またはこれを余儀なくされたときに該当するかどうかということになります。
例えば、原子力発電所などで高い放射線レベルの作業場所で働く場合は、防護服の着用は必須です。よって、この防護服への着替えについては、業務上不可欠な行為であるため、労働時間とされますし、安全配慮上も必要不可欠です。 ご質問の着替え時間については、「制服の着用が義務付けられている」とはいえ、社会通念上は労働時間ではないとされるでしょう。制服着用が業務上必要不可欠とはいえないからです。
しかし、会社の上司の言われる仕事時間のみが労働時間というのも、正しい解釈とはいえません。実際には、作業時間以外の手待ち時間も労働時間とされているためです。
なお、職場内の秩序維持のためなどで、会社内では制服の着用が義務付けられ、昼休み等に会社の社外に出る場合には私服に着替えなければならないとされている会社の場合は、着替えの時間については労働時間とされる場合もありますので、実際問題としては個別案件ごとのケース・バイ・ケースの対応になります。
気になるようでしたら、当センターまで個別にお問い合わせください。



Q.産休の取得を断られてしまいました。
私は、若い女性従業員が比較的多い職場で働いています。結婚数年を経て、念願の妊娠をすることができました。そして、上司に「妊娠しました。出産予定日は、○月○○日です。○月○○日から、産前休業を取りたいと思っていますので、どのようにしたらよいのか、その手続きを教えてください」と伝えたところ、その上司から「うちの会社には、産前産後休業などはない。女性が多い職場なので、いちいち休まれたら、会社が成り立たない」と言われてしまいました。
そういえば、今まで産前休業で休んだ女性は、私が知る限りいないようです。私は、働き続けたいと思っています。今後どのようにしたらよいでしょうか?

A.産前休業は労働者の権利です、勇気をもって主張してください。
今でも、ご質問のような会社が残念ながら存在しています。このケースは、「マタニティハラスメント」と言われるケースです。労働基準法第65条には、産前休業を請求した場合は、その者を就業させてはならないと規定されていますので、たとえ、上司がうちの会社には産前産後休業などはないと言ったところで、産前休業の権利がなくなるわけではありません。
まず、会社に「産前休業を請求しますので、手続きをお願いいたします」と主張してください。今まで産前休業で休んだ女性がいないようですので、会社にお願いすることは勇気のいることと思いますが、ご健闘をお祈りいたします。 会社が、その主張に応じないようであれば、当センターにお問い合わせください。



Q.労働契約内容が口頭で不安です。
いまの会社に入社した時、給与や勤務時間などは口頭で示されただけです。口頭で伝えられたことが本当に守られるのか心配です。給与や勤務時間などの条件を、会社から文書で貰うことはできないのでしょうか?

A.労働条件の書面提示と説明は経営者の義務ですので書面を求めましょう。
会社は人を採用したら、労働条件を明記した書面の交付が義務付けられています。(労働基準法第15条、同施行規則第5条)
書面で明示しなければならない事項は、
・​雇用期間
・​勤務場所
・​仕事の内容
・​労働時間
・​休日または勤務日、
・​休暇、
・​時間外・休日労働の有無
・​賃金、
・​退職・解雇に関する事項
です。
これらの項目は、口頭だけではダメ、書面を見せるだけでもダメ、書面を社員に渡さなければなりません。 パートやアルバイトの場合も同じです(パート労働法第6条)。
さらに経営者は、書面を渡すだけでなく、従業員が労働契約の内容を深く理解できるようにする義務があります(労働契約法4条)。
文書を明示しない経営者には罰則が科されます。(労働基準法第120条)。
ですから、堂々と自信をもって書面を求めましょう。



Q.体調不良での当日欠勤を有給休暇に振替えてもらえないのですが。
ある日の朝、体調がすぐれず病院に行きたかったので、会社に休むことを連絡しました。その日は、病院に行って診察してもらい安静に療養していました。翌日、会社に出勤した時に、上司に「昨日のお休みは、年次有給休暇が残っているので、年次有給休暇にしておいて下さい。」と申し出ました。上司が会社の総務に確認した所、年次有給休暇は取得できないことを言われました。そして、昨日の休んだ分は欠勤控除で、1日分のお給料が減額されることを言われました。上司は「就業規則には、年次有給休暇は2週間前に申し出ることになっている。」と言っています。私は勤続3年程で、現在の年次有給休暇の残日数は昨年付与された年休は1日消化して残りが10日、今年付与された年休は12日あります。友人の会社では、当日の朝に申し出ても、年休が残っていれば年休にしてくれていると聞きました。
これって、うちの会社は年休を取らせてくれないブラック企業ということでしょうか?

A.残念ながら、年次有給休暇は事前に請求するのが原則です。
年次有給休暇は、事前に申し出ることになっています。質問者様は、休むことを当日の朝に連絡し、休んだ翌日に年次有給休暇の申し出をしています。これは事前の申し出でとは認められないため、年次有給休暇の取得は、会社が任意に認めない限り出来ません。会社には、事後に申出があった欠勤について、年休に振替える義務がないためです。
また就業規則には通常、年休取得の何日か前までに申し出ることを定めています。これは業務上替わりの人を手配する為の猶予期間であって、原則は就業規則記載の猶予期間を経て年休取得は申し出る方がスムーズです。しかし労働基準法では、事前の申出であれば年休取得は認められていますので、2週間前でなくとも、前日の午前0時前までに上司や会社の方に到達する方法で年休取得の申出をすれば、年次有給休暇の取得はできます。(※ちなみに「午前0時前までの申出」とは、厚生労働省が通達を出しています。)
ただ、実際は社会通念上、病気や弔事の場合の突発欠勤も有給休暇に充てられるようにしている会社が多いのも事実です。ご友人の会社はこのケースだとお考えください。
残念ながら年休取得でなく休んだ日のお給料は、当然に欠勤控除の対象になりますが、質問者様が勤務している会社は、事後申出の年次有給休暇を断ったことだけを以って、ブラック企業とは言えるものではないと考えます。


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